『丸呑み屋』 リトル・スロート

ファイル02




【1】

マールベリィは新しい丸呑みモンスターの生成実験中。

作るのは同時にふたりを捕食できる双頭のモンスター。

すでに安全性や快楽性は自分の身体で確かめてあり、

あとは見た目などの細かな調整だけです。


しかしその時、『丸呑み屋』のドアを叩く音がして、彼女は足取り軽く飛び出していきました。

お客ではありません。‥‥注文してあったHな本とグッズが届いたのです。


実験している途中だということを覚えていたのは、封を開けるあたりまで。

試しているうちに、夢中になってきてしまい‥‥。





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【2】


「うわっ‥‥なにあれ!」

いつも静かでのどかな町は、ちょっと騒がしくなっていました。

見たことの無い相当の怪物が、道をずるずると這いずっていたからです。


とはいえ、マジックモンスターなど特別に珍しいものではなく、

特に暴れたり危害を加える様子も無いので、暇そうな野次馬が数人集まるくらいでした。


しかし‥‥好奇心でひとりのちいさな女の子が近づいていったとき、

突然それは素早くかま首をもたげ、誰もあっといういとまもなく、その口に咥え上げてしまったのです。

その瞬間、のんびり見ていた町人たちの反応は一変しました。








どうすることもできず、うろたえる人々。

しかし、だんだんと少女の顔が赤らみ、反応が変わってきたのを見て‥‥

きっと仲の良いお友達なのでしょう。同じくらいの背丈の女の子が、助けようと怪物に飛び掛り‥‥

そして、もうひとつの頭部の餌食となってしまいました。









そのもうひとりの子も、すぐに顔を赤らめ、吐息を荒くし始めました。

本人達は恐怖のため気が付いていないかもしれません。

それが発情‥‥人生初めての性的興奮だということに‥‥。

そして‥‥。ふたつの頭が食欲を満たすための、可愛らしい「ごちそう」たちは‥‥














ふたりの少女はほぼ同時に、よだれを垂らしながら絶頂を迎えました。

モンスターの口肉に包まれ、嘗め回されながらの、あまりにも甘美なオーガズム‥‥。

その快楽による融解感を、「本当に溶かされている」と勘違いしながら‥‥。

とてつもない恐怖すら、エクスタシーを高めるスパイスとなって、ちいさな身体を蹂躙します。


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【3】


たっぷりと味を楽しんだ怪物は、何やら叫んでいるふたつの生きた餌を呑み込み始めました。

怪物は極端に巨大というほどでもなく、のどを広げながらゆっくりと、かたまりを食道に送り込んでいきます。











一度は落ち着きかけた少女たちの身体はしかし、

食道を通り胃袋へと送り込まれる感覚、あまりの恐怖、そして心身を弛緩させるほどの絶望に、

何度も何度も奇妙なアクメを体験し、うつろな快感に身もだえ続けていました‥‥。


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【4】


食べ終わったごはんには興味がなくなったのでしょう。

怪物は、自分の胃のなかでよがり悶え、泣き叫ぶ少女たちのことなど、もはやどうでも良いようで、

来た道を眠たそうにずるずると戻っていきます。


町人に呼ばれ、あわてて飛んで来たマールベリィは

マジックモンスターと『丸呑み屋』のサービスについて説明しましたが、

それでも呑み込まれた少女の家族はさすがに不安なようで、

マールベリィと共にモンスターのあとを着いていきます。


数時間で吐き出されると聞き、当たり前ですがそれまで待つつもりのようでした。


怪物の身体は厚く、さすがに内臓の中の声までは外に届きません。

たった数メートルの近くにいる家族は、怪物の体内でふたりの少女が

どれほど壮絶な恐怖と快楽に苛まれているのか、知る由もありませんでした‥‥。





実際に消化されることは無くても、それを知ることはできませんし、

正体の分からない、異様なほどの快感‥‥性的絶頂は、

性を知らない彼女たちには、消化されている感覚としか思えなかったのでしょう。


でも‥‥それでも、数時間後吐き出されたときには、

(少女はそれぞれ、入ったのと反対側の頭部から吐き出されてきました)

ふたりは笑みを浮かべ、そしてもはや、

消化され、養分となって分解・吸収されることに幸福を見出し、

実際声に出して「しあわせ、しあわせ‥‥」と繰り返していました。


家族が見たその光景と、もちろん無事であったこと、『丸呑み屋』が街中で好評であったこと、

そして事故のお詫びとして彼女が町に配った「タダ券」が功を奏し、

マールベリィはそれほど咎められずに済んだのでした。


なお、ふたりの少女は治療によって正気に戻った後も丸呑みの虜となってしまい、

毎日のように『丸呑み屋』へ通い続けることになりました。


マールベリィがふたりに特別に渡した「永久タダ券」があるので経済的な問題は無いでしょうが、

ふたりが今後、普通の男性との行為で満足を得られるのかどうかは、とても怪しいところです。


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